AIの便利ツールの概要と具体的な使い方を記載する。
1. 情報収集・リサーチを効率化するAIツール
資料作成や企画立案で最も時間がかかる情報収集と構成案の作成は、AIに任せることで大幅な時間短縮が可能である。
1.1 Deep Research (Gemini / GPT)
Gemini(旧Google AI)やGPTに搭載されている機能である。特定のテーマについてウェブサイト、論文、書籍など世界中のあらゆる情報から深く調査し、1万文字程度の詳細なレポートを自動で生成する。生成されたレポートには、出典(どのウェブページのどの部分か)も明記されているため、情報の信頼性を確認しやすい。
- 具体的な使い方:
- 資料作成の準備:
- Geminiの「Deep Research」機能をオンにし、資料作成のテーマや目的をプロンプトとして入力する(例:「全ての人がAIを使った方が良いと宣伝するための資料で使えそうな情報を集めたい」)。
- AIがリサーチ計画を提示し、承認すると数分から数十分かけて調査を開始する。
- 企業分析: 企業の歴史などを調べさせ、その情報から小説仕立ての物語を作成させることで、記憶に残りやすく、スムーズな情報インププットが可能である。
- 資料作成の準備:
1.2 Perplexity AI
Google検索の上位互換ともいえるAIであり、質問内容をウェブで調べ、様々な情報を勘案して回答を作成する。
- 具体的な使い方:
- 深掘りリサーチ:
- 知りたい内容を質問すると、複数のサイトを調査し、回答と情報源のリンクを提示する。
- AIが提示する「関連する質問」をクリックするだけで、さらに知識を深掘りしていくことが可能である。
- 例:「AI導入のメリットに関する解説記事」「AI導入のニーズ」などを調べ、その元データとなる記事リンクを取得できる。
- 深掘りリサーチ:
1.3 JINSPARK
複数のウェブページを同時に調査し、要約するツールである。ファクトチェック機能もあり、情報の信頼性を高められる。
- 具体的な使い方:
2. 情報の整理・集約・要約を行うAIツール
リサーチで集めた膨大な情報を整理し、自分の知識として活用するためのツールである。
2.1 NotebookLM (Google)
蓄積したデータに基づいて回答を生成するAIである。ウェブサイト、PDF、Googleドキュメント、YouTube動画のリンクなどを読み込ませ、その情報源のみを基に質問に答えたり、要約したりできる。
- 具体的な使い方:
- 資料作成の構成案作り:
- Deep ResearchやPerplexity AIで集めた情報(ウェブページのURLやGoogleドキュメント化したレポートなど)をNotebookLMにソースとして読み込ませる。
- 読み込ませた数十のサイト情報に基づき、「AIをまだ使いこなせていない人が悩むポイントは何ですか?」のように質問を投げかけると、ソース内の情報から要点をまとめてくれる。
- 得られた回答を基に、プレゼン資料の構成案を作成していくことができる。
- 長文資料の要約: 分厚い会社の資料などを読み込ませ、「会社概要をまとめてください」と指示すると、その部分だけを抽出して要約してくれる。
- 資料作成の構成案作り:
3. 資料作成・ドキュメント作成を自動化するAIツール
デザインセンスや経験がなくても、質の高いプレゼン資料やドキュメントを短時間で作成できる。
3.1 GoogleスライドとGeminiの連携
Google系のツールは相互連携が強力であり、普段の作業をAIに自動化させることが可能である。
- 具体的な使い方:
- テキストとスライドの相互変換:
- GeminiにGoogleスライドのファイルを読み込ませ、「このスライド資料をドキュメントに文字起こしして」と指示するだけで、テキストベースのドキュメントが自動で生成される。逆も同様に可能である。
- これにより、これまで1〜2時間かかっていた作業が数分で完了する。
- テキストとスライドの相互変換:
3.2 Gamma AI (旧称: マス AI)
プロンプトを入力するだけで、デザイン性の高いプレゼン資料を自動で作成するAIである。
- 具体的な使い方:
3.3 Whimsical AI
テキストで指示するだけで、ビジネスモデルなどの図解を自動生成するツールである。
- 具体的な使い方:
- 企画書への図の挿入: 「3Mのビジネスモデルは何ですか?」と質問すると、そのビジネスモデルの優位性などをテキストで解説し、同時に関連性を図式化してくれる。生成された図はそのまま企画書に貼り付けて利用でき、分かりやすさが向上する。
4. 思考の整理・アイデア出しをサポートするAIツール
一人では難しい「壁打ち」の相手としてAIを活用することで、思考を深掘りしたり、アイデアを広げたりすることができる。
- 具体的な使い方:
- 思考の構造化: 音声入力モードで10分ほど頭に浮かぶことをひたすら話し、それをAIに整理してもらうと、自分の考えが構造化される。さらに「思考が足りていない点を質問して」と指示すると、AIが多角的な質問を投げかけ、思考を深めることができる。
- 企画のブラッシュアップ: 自分のアイデア(ブログ記事の構成案など)をAIに話し、その内容について「科学的な根拠はあるか」「海外ではどう言われているか」などを調べてもらうことで、内容を補強できる。
- リスクヘッジ: 考えたキャッチコピーやコンセプトがネガティブな印象を与えないか、語弊を生まないかをAIに相談すると、「文脈次第では大丈夫だが、一般的にはネガティブに捉えられる可能性がある」といった客観的なフィードバックを得られる。
5. 動画・画像生成AIツール
プロンプトから高品質な動画や画像を生成し、プレゼン資料などに活用できる。
5.1 Veo (Google)
テキストプロンプトからリアルな動画を生成できるGoogleのAIである。
- 具体的な使い方:
5.2 ChatGPT (画像生成機能)
テキストで指示することで、イメージに合った画像を生成できる。
- 具体的な使い方:
- 撮影構図のアイデア出し: 「夜の公園の遊具に座って缶ビール片手にコピーワークをするコピーライター」といった具体的なイメージをテキストで伝えると、それに合った画像を生成する。さらに「もう少しシュールに」「少し小太りにして」といった対話形式での修正も可能である。
- ペルソナ作成: サービスのペルソナを作成する際に、イメージに合う顔写真を複数生成させ、その中から最も近いものを選ぶといった使い方ができる。
これらのツールを組み合わせることで、従来は数日かかっていた作業を数十分で完了させることも可能になり、生産性を劇的に向上させることができる。
参考動画
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