概要
AWS DMS (AWS Database Migration Service) は、AWSが提供するマネージド型のデータベース移行サービスである。オンプレミス環境や他のクラウドサービス上のデータベースからAWS上のデータベース、またはその逆方向へのデータの移行を効率的かつ安全に行うことができる。リレーショナルデータベース、NoSQL、データウェアハウスなど多様なデータストア間の移行をサポートしている。
特徴
- AWS DMSは、移行元（ソース）と移行先（ターゲット）のエンドポイントを指定し、レプリケーションインスタンス上でデータ移行タスクを実行する構成となっている。
- データベースのスキーマ変換についてはAWS Schema Conversion Tool（AWS SCT）と連携可能であり、異なるデータベースエンジン間の移行にも対応する。
- サービス全体が完全マネージド型であるため、ハードウェアやソフトウェアの導入・運用、パッチ適用などはすべて自動的に管理される。
- 継続的レプリケーションにも対応しており、移行作業中でも差分データを同期可能である。
- データ転送時や保存時の暗号化、障害時の自動フェイルオーバーサポートなど、高いセキュリティと可用性が担保されている。
代表的な利用シーン
- オンプレミスDBからAWS RDS（リレーショナル・データベース・サービス）やAmazon Aurora、Amazon Redshiftなどへのマイグレーション。
- 異なるDBエンジン間（例：OracleからAmazon Auroraなど）の移行。
- データベースの複製やバックアップ用途、リアルタイムな分析基盤へのデータ転送にも利用される。
